2007年 12月 17日
ドイツのクリスマスとアドヴェント |
ドイツではクリスマスの約一ヶ月前から、クリスマスに向けて本格的な準備が始まります。この4週間を、イエス・キリストの誕生を待つという意味で、「待降節」(Advent アドヴェント)といいます。このアドヴェント期間になると、各家庭ではアドヴェントクランツ(クリスマスリースに4つのローソクをたてたようなもの)を飾り、日曜が来るごとに1本づつろうそくに火をともします。上の写真は、今日ろうそくの火がついに3本灯ったアドヴェントクランツです。
ドイツ各地でクリスマスマーケットが行われていますが、もうそろそろ終盤にはいりつつあります。フランクフルトのような大都市ではクリスマスマーケットは11月30日頃にはじまって、だいたいクリスマスイブかその前日に終了します。しかし小さな村や街では、12月の2週目の土日か、3週目の土日のどちらか1回のみ、というところが多いと思います。日本の感覚でいくと、24日と25日が本番なのでは?という気がしますが、こちらは25日、26日が祝祭日でお店も会社も役所も全部お休み。24日の夜は家族で晩餐、25日は家で静かに過ごすというのが一般的なようです。ドイツ各地には魅力的なクリスマスマーケットがたくさんあり、特にニュルンベルグのそれは世界的に有名でドイツ各地からのバスツアーがあったり日本からもツアーが組まれるほどです。私もいつかは行ってみたいと思いますが、まあ今年はフランクフルトと小さな街と両方行ったのでもう満足。欲がないというよりは、人混みがすっかり苦手になってしまいました。
日本にいる時はクリスマスには関心がありませんでした。というよりは、あまり好きでなかったといえるかもしれません。辛い過去があった?というわけでもないのですが、カップル重視、クリスマス商戦、イルミネーションで見栄の張り合い、などあまり好きになれない要素が多かったからでしょうか。ドイツのクリスマス前はとてもいいもんだよ、といろいろな人に聞いてはいたのですが実際にその中にどっぷりつかってみると良さがわかります。きらびやかな派手さはあまりなく、うるさいクリスマスソングが流れることもなく、寒くて空が暗い日々でもほっと心が暖かくなるような感じ。キリスト教の国なのでクリスマス本来の意味が尊重され、ただなんとなくクリスマスだから便乗というのではなく、神に感謝し家族をありがたく思う1年で最も大切な時期であるのが、1ヶ月も前からじわじわとクリスマスを待ち焦がれる様子から伝わってきます。ドイツのクリスマス菓子は甘すぎてちょっと苦手な私ですが、寒い寒い屋外で飲む熱々のグリューワイン(スパイスがきいた暖かい赤ワイン)を、この時期我が家のキッチンドリンカー(私しかいない!?)は屋内でも愛飲して、冷蔵庫からチーズやサラミを出してきて「一人クリスマスマーケット」状態。便利なもので、スーパーで出来上がったグリューワインがボトルでとても安く買えるのです。
きらきらした派手さはありませんが、街で見かけたドイツのクリスマスらしい光景です。
by raquel_2006
| 2007-12-17 03:49
| ドイツの慣習